谷田俊太郎『スローワーク、はじめました。』

近所のビレバンで「ふーん」と思って眺めていた本がブコフで250円だったので購入。お店を作ったりフリーでやったりしてる人たちのインタビュー。元は『フロム・エー』の連載だそうな。
なかなか勇気をもらえる本書。もちろん彼らは一握りで、夢やぶれた人たちはたくさんいるんだと思う。けれど本書に登場する彼らはあまねく努力をしているようだ。なにも体力と睡眠時間を削って貧乏下積み生活をするだけが努力ではない。工夫だって努力だ。知恵をしぼるのも努力だ。自分のペースを見つけるのも、自分の立ち位置を模索するのも、周囲を説得したりするのもすべて努力なのである。努力をした人たちがすべて成功しているとは思わないけれど、努力はせねばならんのだよね。なんとかなる、なんとかなるもんだなあ、勇気。しかしながら本書に登場する何人かは親から数百万円借金したり奥さんに食わしてもらったりしてるからね。そこんとこだけ気をつけながら勇気をもらわんといかんね。けれど、好きなことを仕事にしなきゃいけないというのは、本当にそうだなと思った。巻末の森永卓郎の「夢を持つのはやめましょう」ってのには感じ入るところあり。「すぐやれ。」はい、そうします。まずは努力を始めます。
ちなみに、そもそも本書のインタビューをしてる筆者自身がフリーで勇気づけられるところ多しなのですが、よく考えたら俺、去年何回も取材の仕事してたわ。期せずしてフリーの人ばっか相手に。それも札幌の。うわ、いまさら気づいた我が身の貴重な体験。こんど原稿読み返そうっと。いや、こんどじゃだめだ。すぐやる。明日やる。

スローワーク、はじめました。