Inception

新作レンタル。土曜の夜、すべらない話 からの インセプション鑑賞。
2時間超の尺を感じさせない面白さ。ガンガン折り重なった構造の中をダイナミックに行ったり来たり。途中、ちょっとだけ設定についていけなかったのだけれど(私は本当にそういった想像力・理解力に欠ける)、それでも充分に楽しめた。
すごいな、と思ったのは、クリストファー・ノーランが本作の構想を10年もあたためていたということについて。
夢。誰しもが共感できる身近さをもったオーソドックスなモチーフ。このアイディアを、他人に盗まれたり、他人に先んじられることについて、彼に恐怖はなかったのだろうか。
それは「絶対に誰にも思いつかないだろう」という自信なのか、「先に誰かがやったらそれまでのこと」という諦念なのか、「たとえ元ネタで先んじられようとも、このアウトプットまで達せられるのは俺だけ」という確信なのか。
それともはたまた「んなこたーどうでもよくって、ただただ自分が作りたいものを作った、それが可能になるまでに、10年を要しただけのこと」ってことなのか。
瞬間芸だろうが、何十年とかかろうが、どちらでもいいけれど、アイディアはカタチにして出さなくちゃいかん。そんなことを考えていたら、なんだか勇気がわいてきた、ように思う、そんな年の瀬である。


あと、「サイトー」って苗字がこんなにかっこいいものだったなんて。