数字への頓着

3/17道新朝刊。ベネッセの広告。

海外留学に興味のある高校生:52%
海外留学を検討している高校生:5%
どうしてだろう?

似て非なる事柄を、数字とともに並置。「その間を埋めるのが弊社でっせ」とメッセージ。問題提起から着地へのアプローチが明確で平易。パターンとして身に着けたい。
それにしてもパキッと差が出てる。「これはもう、このまま言っちゃいましょう!」と言えるほどのキレイな数字の対照性だ。この数字は注釈によればベネッセ調べ。ここを訴求ポイントと仮説を立てた上で調査した数字なのか、調査が先で後から訴求ポイントと気づいたのかは不明だが、いち外部制作者の立場としてはクライアント企業が持っているいろんな事実、それを裏付ける数字やデータの引き出しに貪欲でいなければならないなあ、と自戒。
「どうしてだろう?」は、なくても成立すると思うけれど、あればあったでボディコピーを読ませる力になっていると思う。いや、この場合は見る側に「考えさせる」というよりも「その後のメッセージをしっかり届けたい」が主目的として先立って然るべきだからこれでいいんだな。うん。(例えば環境問題を提起する広告のように)考えさせることが主目的ではない、問題提起が目的ではなく手段であるわけだから。
ボディコピーも、まじめなんだけどかたすぎず、心地よいあんばいだったので、以下キーボード写経。

グローバル化が進む今日、前向きな気持ちと、大きな可能性を持った高校生には、もっともっとあたりまえに、海外進学を選択できるようになってもらいたい。そんな想いから、私たちは独自の支援体制を整えました。
ベネッセが目指したのは、本人だけではなく、ご家族も安心できる「見える留学」。私たちは、現地における生活指導、学習指導、進路指導を通して、学生が確実に成長できる環境をご提供するとともに、日本にいる保護者のみなさまや先生方とコミュニケーションを取り、安心・安全な海外進学をトータルにサポートしています。
ふつうの高校生が、国内と同様に、世界中から、あたりまえに進学先を選べるようになること。そのために、私たちが力になれたら嬉しい。そう思っています。


もっと、違う進学があってもいい。
ベネッセと、海外進学

問題提起をより噛み砕き→想いにふれ→ベネッセの整えた方策を具体的に説明し→再び想いで〆。最初と最後、よく読めばほとんど同じこと言ってるけれど、そう思わせない言葉選びと繰り返し方。「支援体制」を「トータルにサポート」とか。きれい。うまい。