速水健朗『自分探しが止まらない』

速水初読。去年から読みたい読みたいと思ってブコフを探しまくっていたのだけれどいっこうに見つからず、じゃあ新品で買うかと麻生のダイエーの本屋に行ったらなかった。この本、もっともっと売れまくって読まれまくってブコフにも並びまくればいいのに。
あれも自己啓発、これも自己啓発。元をたどればニューエイジ。マルチ。これもこれもこれもビジネス。自己啓発はさながらドラッグ。そういうことがわかる本。
「だから、自分探しはよくないよ」という主張はこの本にはない。ない、というか、されようとしているが、説得力がまるでない。「現実逃避」だとか「安易」だとか書かれているのだけれど、それがどうしてなのかが全く書かれていない。源流にマルチがあるから?それでは薄い。でも、そのぶんたっぷりと様々な事象を丁寧に淡々と紹介するのに紙幅が費やされているので、それでよいのかもしれない。「この本に何かを求めようとすること自体が自分探しになってまっせ」ってことなのかも。
この本がもっともっと読まれまくればいい。自分の内面に、自分の知らないたいしたものなんて何も隠れてないって。

自分探しが止まらない (SB新書)

自分探しが止まらない (SB新書)