外山滋比古『思考の整理学』

ちくま文庫。やれライフハックだのGTDだの仕事術だの整理術だのブームに乗っかってだろうか、最近やたらと書店で目に付く本書、さっくり購入。すいすい読めるのに全然進まない。すっげえ濃いどろりとした内容がずびずびと吸い込まれてゆくような感覚。なんだろうこれはと思ったら、最近何冊か読んだりウェブで読んだり人から聞いたりした話とほとんど同じことばっかり言ってる。つか、この本が元ネタなんじゃね?1986年の本だし、初出はもっと前みたいだし。まあ、それだけ同じ思考・発想法をいろんな一線級の人が実践して「いい!」って言って結果も出してるんだから、きっといいってことなんだろうな。
佐藤可士和の超整理術』が対象の整理について書かれていたのだとすれば、本書は自分の頭ん中の整理術。自分の価値観をバシッと立ててそいつをふるいにじゃんじゃん忘れてしまえ、ほらすっきり!って感じ。身軽に生きる良いヒント満載。ポイント抜書きしようと思ったけど全部になっちゃいそうなんで(つまりは俺自身にその価値観がまだ立ってないってことだ)、当面この本、とっておくの確定。
いつか自分の子供が生まれて教育のことを考えるときには、絶対にこの本をもう一度読む。グライダー人間じゃサバイブできぬ。自前の動力で力強く飛翔する飛行機でなければ。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)