ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展

8/26sun@札幌芸術の森美術館。おなじみ「椅子になって休もう」の人です!これは行かねばと気づけば会期終盤、即ゴー。一般当日1,000円のところ、ギリギリ思い出した「さぽーとさっぽろ」で600円に。超ラッキー。さぽーとさっぽろ忘れがちだけどマジ活用しよう。


さて。もともとグラフィックデザイナーですよ大御所ですよ、ってなわけで、戦後間もない頃のレトロだけどシャレオツな(そして商品名やキャッチコピーが身も蓋もなくストレートで驚かされる例えば「脳の栄養剤 グルタミン錠剤」ような)広告ポスターの数々、さらに万博の公式ポスターとか拓銀のシンボルマークとか、すごいのいっぱい出てくる出てくる。キャリア中盤以降だろうか「自分の作品展のためのポスターがまた作品になってる状態」の、クリエータ永久機関ぶりに驚嘆。
なんせ大回顧展と銘打ってるだけあって展示作品数が多い!しかしよくもまあ、学生の頃に書いた4コマ漫画とか授業中のノートの落書き?なんかまで残ってるものである。フレデリック・バックのときも思ったけど、ものもちいい人は回顧展が盛り上がりますね。「実家が転勤族だった人」とかの回顧展やるとき学芸員さん苦労されるでしょうね。
見る角度によって見え方が鮮やかに変わる立体作品の数々はもちろんポスターも、展覧会タイトルどおりユーモアにあふれまくり。そのユーモアも、無軌道なものはなくて、もっぱら上品で。デザインとしての目的達成への意志と、遊び心のバランスがいいのかもしれない。
夏の終わりの暑い日曜ということもあって(もう夏休みは終わってるけど)子どもがわんさかいて、子どものうちにこういった作品を見て楽しめるっていうのは素晴らしいことだなと思った。
いちばんグッと来たのは、逆向きの弾丸が有名なポスター「VICTORY 1945」。最初の着想と、それを削ぎ落としてこの表現に至ったことの解説に、感銘。選ばれるべくして選ばれているシンプルさ。


9/2sunまで。野外美術館もご一緒に…と書こうと思ったら、

8月28日13時30分頃、国道453号線沿い(南区石山924-1付近)でクマが目撃されたため、野外美術館を9月3日(月)まで休館とさせていただきます。

とのこと。
http://sapporo-art-museum.jp/