開高健『生物としての静物』

集英社文庫。中学生の頃に小樽駅前の紀伊国屋書店で購入したエッセイ。ときどきぱらぱらと眺めてはニヤニヤしてきた、挿画も素敵な道具への愛情記。このほど久しぶりに腰を据えて再読。中学時代と違うのは傍らにウィスキーがあること(ニッカだけど)。平日の夜、風呂上がり、ちびりちびりと舐めながら、ちびりちびりと読み進めた。至福。
きっと当時はわけもわからず読んでいたあれこれが、今読むとわかる(単純に語彙や知識について、ということも含め)のは面白い。高校時代、現代文の時間に登場して初めて知ったと思っていた「文房清玩」なる四字熟語、この本にちゃんと出てきていた。文房清玩。いい言葉ですよねほんと。


そのほか思うところ、パブーで電子書籍にしてみたので、よろしければ下記からどうぞ。
カイコウケン『セイブツとしてのセイブツ』


生物としての静物 (集英社文庫)

生物としての静物 (集英社文庫)