かたちを残すと差分がわかる

この前の結婚式のために久しぶりに袖を通したスーツは若干ブカブカだった。今から3年ちょっと前に買った、当時はジャケットの前ボタンをしめるたび、シャツをパンツにインするたびに仄かなブルーが去来したスーツ。2011年2月現在、広くない場所でもジャケットを静かに羽織ることができ、ベルトがなければ家の中を歩ききれない状態。
最近、何年も箪笥を肥やし続けてきた衣料を再び前線へと送り込んでいる。いつしか自然と敬遠していたシャツやニットたち。捨ててもよかったものも中にはあるが、新しい服を買ったような気分を擬似的に抱くことができて楽しい。
消えモノではない消費が、私の20代に刻み付けてきた数年越しの差分。これもログといえるのか。