無音で豪雨

帰途、ヘッドホンでスピッツ『さざなみCD』を聴きながら豪雨の中を歩く。地下鉄を降りて自宅までの十数分、豪雨にもかかわらず全くしんどい感じがしなかったのは、スピッツの楽曲が心地よかったということよりも、雨の音が聞こえなかったからのようである。傘をやアスファルトを打ちつける音や、歩みが水溜りをはねる音や、スニーカーの爪先が雨にしみてぐちゅっとなるあの感じさえも。かくも環境は音によって決定されているのだなあ。本日のささやかな発見。