シャープペンシルが気になってるんです日記

きっかけはほぼ日で、シャーペンがいいよねって話が出てきたところに端を発しているわけですけれども、ええミーハーなわけですけれど、きっかけぐらいミーハーでいいんです。糸井さんが0.9mmの芯がいいんだよ、なんつって、そのモンブランいくらするんですかって話ですよね。そんなたいそうなものを、30そこそこでまだなにも成し遂げていないような地方の無名コピーライターが大枚はたいて買って持ってたところでなにそれ痛い痛い痛いってしかならないわけでしょう、ねえ。
ただ芯はHBよりもBとか2Bがいいよ、っていう話のほうはね、ほう、たしかにそれは真似してみようと思ったわけです。いま、手持ちではLAMYのスクリブルの芯ホルダー(3.15mm)を所有しているわけなんだけど、あ、しかも旧型ね旧型のクリップが黒いのがいいんだ、うん。それはさておきこのスクリブル、プロダクトとして非常に愛してはいるんだけど、すらすらと普段づかい、というわけではないんだ。おれ、絵、かかないし。これはある意味、鉛筆でありながら清書用というか、会議中などにインパクトある太字を書くために、その一瞬のためだけに、筆箱に忍ばせている一本なのです。
話がそれました、B系の芯の話。なので試しに買ってみました、0.5mmの2Bの芯。三菱のハイユニの芯。それをば手持ちの0.5mmシャープペンシルに装填してみましたよ。そうしたらね、これ、なかなか悪くないですよ。おれ、筆圧が強いほうで、それでもって職業柄もあって右手の指やら手首やらが慢性的に腱鞘炎気味なもので、できるだけ筆圧は弱めを心がけているのだけれど、それでも大丈夫なくらい軽い力ですらすらと書けるし、ぐっと力をこめたいときはぐっと濃く出るところもいいですね。基本的に文字しか書かない稼業だけれど、これはいい、と、この一週間ほどシャープペンシルがメインの筆記具になりつつある次第。
ここ一年くらい、自分の文字が下手になってきている自覚があって、いや元々下手なんだけど、下手なりに楽に書いていたつもりの字が、力の入れ方のバランスが崩れてきているっていうか、長い時間多くの文字数を書くには何かと差し支えることになってきてしまっていて、それがボールペンよりシャープペンのほうが、無理なく書けているような気がするのでいいかも、となっているわけです。
ずっとメインのペンはLAMYのtipoにZEBRAのJF-0.4を入れる、ということを5年ほど続けてきたわけですが、それはそれでサブとしてキープしつつメインはシャープに切り替えてもいいのかなと。で、今のところシャーペンのお気に入りはステッドラーのトリプラスの0.5mmなのですけれど、LAMY2000のシャープペンシルってどうなのよとふと思いまして。LAMY2000ずっと気になってたけど4色は別にいらないし万年筆も前に見せてもらったときすっげーかっちぇーなーって思ったけどおれ仕事じゃ使わないからどうしよっかなーって思ってたんだけどここにきてシャーペン。あれ、いいんじゃないのと思って、いそいそとロフトの文房具売場へ行って、試し書きさせていただいてきましたよ。
LAMY2000、思ってたよりずーっと軽い。軸が樹脂製なのは知ってたけど、なにかしら重心がどこかにあるのかな、それが合わなかったらやだなとおもってネットでポチリを避けていたわけだけど、それが軽くって。えーっていうくらい全体的に軽くって、逆にどこにも重心がないんで、持ちづらいってことはなかったです。そのあまりの軽さゆえに若干物足りなさ、この軽さでこの価格?っていう気持ちはないではないですが、でも軸の握りやすさはとてもよかった。トリプラスよりも無駄な力が入らないというか、あの絶妙なエンタシスが、少なくとも俺の指にはフィットした気がする。よかった。とてもよかった。
ただ、店頭にあったのは0.5mmだったわけです。そりゃそうだ日本国内の正規品は0.5mmだから。で、ネット上のレビューにも見られるようなノック時のスカスカ感、スカスカと芯が繰り出される感じ、たしかに感じてしまいました。個体差かもしれないけれど、個体差と割り切れるほど安価な製品じゃないのでね。それに、俺はたしかに文字は下手だし特に細かく書くのは苦手なところがあるけれど、漢字を書くには0.5mmが理にかなっているというのはわかるけど。それでもやっぱし0.7mm版をネットで買おうと思っています。糸井さんの0.9mmじゃないけれど。0.7mmがいわゆる本国のスタンダードかと思うと、やはり信頼性はそちらのほうがあるわけで。0.7mm、札幌で店頭で買えるところありますかね?なければないで、ネットでいいやと思っているけど。
ネットのインタビューで読んだ、ドクターラミーがLAMY2000の0.7mmのシャーペンを長年愛用しているという話、特に「メモはシャーペンで、清書は万年筆で」という話に、かなりぐっときているのです。発想をひろげる筆記具としてのシャープペンシル。だったらLAMY2000の0.7mm、いいかなーと思って。まあ、清書はパソコンでいい場合が俺の場合はほとんどなんだけども、「発想ツールとしての筆記具」と、「記録ツールとしての筆記具」という分類は、とても面白いと思った。
それがどっちでもよくなるような懐の深さがまた、文房具の面白さでもあるとも思うけど。たとえばMacで書かれたこの原稿のように。
LAMY2000のシャープペンシル(0.7mm)が欲しいけどどうでしょう?という話でした。日曜25時。