佐藤雅彦・竹中平蔵『経済ってそういうことだったのか会議』

文庫版のほう。浴槽にて読了。
ブックオフにいっつもあって、気になりながら苦手意識からいっつも見送ってきたんだけど、えいやと購入。読み終わってもなお苦手意識は払拭されず残念。こんなにやさしく書かれた本でそうなんだから、大事なことなんだとは思うけど、いかんせん興味が薄いんだと思う。それを確認できただけでもいいか。
以下、おもしろかった部分を抜き書きメモ。

(竹中)会社が自分の会社であると思うその一つの大きな要因は、オーナーが見えなかったからだという説です。もし、これがたとえばオーナーがちゃんといる会社で、「この会社はあの人のものだ」というふうに思ったら、いくら会社で働いてるサラリーマンでも、やはり自分の会社とは思えないですよ。日本はさっき言ったように会社同士が株主でしょ。株主が見えないような仕組みで株式を持ち合ってますから、オーナーというコンセプトがないんですよね。そうすると会社っていうのは誰のものかわからない。誰のものかわからないから、自分のものみたいな気がして一生懸命働くと。
(「株の話」P56-57)

(竹中)アメリカでは徹底して修理します。家具なんかでも家具なんかでも徹底して修理して使うか、中古市場に出します。大量生産・大量消費というのがアメリカですが、大量廃棄は日本の現象なんです。
(「アメリカ経済」P160)

(竹中)アジアという概念をわれわれが持ち出すようになったのは非常に新しいんです。むしろ戦後の、あるいは第二次世界大戦ぐらいからじゃないでしょうかね。アジアは、経済の取引という実利を通して結びついていった地域なんでしょうね。
(「アジア経済の裏表」P221)

(竹中)お金というのは、あくまでマーケットの価値なんです。
(「会議 その後」P403)

まあ、なんせ2000年以前(竹中さんが大臣になる前)の本なので、そのへんは念頭におきながら。