まるで他人の顔

本来ならば一日のおわりに、その日にあった・思ったことがらを記述して日記とし、以てすっきりとした心持ちで床に就きたいところなのだけれど、なんせ日々の会社勤めの後には余暇というものがまず存在せず、帰宅して食べて風呂って飲んで寝て、しかないもので、かなわない。かりに時間がつくれたとしても、読書とストレッチに費やしたいところであるため、日記をつけるのは翌日のどこかでとなっている。むりはよくないそれでかまわぬ。
そんな毎日を4年近く続けているせいだとは思わないが、毎日見ている自分の顔を洗面所でぼんやり眺めながら、目の前にいるのが紛うことなきおっさんであることに、昨晩はたと気がついてしまった。ずっと老けてる老けてると言われ続け、決して悪い気もしていなかったのだけれど、ふと、見慣れた顔が相対化されたというか、もっと若い頃の自分が見ていた30代オーバーの方々の顔の印象というか、不意にいわゆる「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」視点を得てしまったのである。びっくりした。僕、立ってた。ちゃんとあの頃の未来に立ってたよ。顔だけ。
以前は「メガネのせいで余計に老けて見えるんじゃないか」なんて言われていたけど、最近は逆かもしれない。
これは悲観ではない。