J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』

村上春樹訳・白水社ペーパーバック版。
苛々しっぱなし、むかつきっぱなしの300ページ強。何度も読むのを中断しようと思い、それでも読み続け、やっぱりまたかと憤慨し、この読書時間の無意味さを疑いつつ、残りの厚みを眺め、仕方なく読み進めてみる、その繰り返しで終わった。
熱烈に支持を集め、今でも読み続けられていることからすれば、この作品が何らかなの強度を持っているということはおそらく間違いないのだろう。だとすれば、ホールデン・コールフィールドという主人公は、きっと読み手である私にとっての鏡になる。もしもっと若い頃に読めば違ったろうし、この先いつか読めばまた違うだろう。今の私はこんな感じ、ということなのだろう。とでも思っておくことにする。
ところで「ネッキング」って初めて聞いたわ。ジーニアス英和辞典ひいちゃったわ。

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)