ビギェァン

22歳で就職した瞬間から若白髪と共に歩んで参りました。
23歳に坊主頭にしてからは大した気にも留めずに恙無く暮らして参りました。
28歳の終わり、そこんところがどうにも気になって参りました。


毛刈りをしてから数週間ほど経過すると、それまで短すぎて見えなかった白くてキラキラしたのが主に側頭部で輝き始めます。白混じりが恥ずかしいというわけではなく、若く見られたいというわけでもなく(そもそも本当は若いけどな!)、伸びかけ坊主頭のだらしなさが目立ってしまうな、と感じたのです。色気づいたのではありません、たしなみです。これはたしなみです。


坊主メンテを頻繁に行えればよいのですが、時間的にも経済的にも容易ではありません。とはいえ極端な短髪ですから、染髪もこれまた勿体無い。せめて次回の坊主メンテまでの数週間を、もたせることができる簡便な手法はないものか。そんな話を美容師N氏に相談したところ「ビゲンがいい」とレコメンされました。美容や染髪に関してはとんと疎いですが、洒落た美容室の美容師にビゲンをレコメンされるとは思っていませんでした。曰く「しっかり染まるし、安いし」。ああ、わかってらっしゃるN氏。多謝。


てなわけで「メンズビゲン ワンプッシュ」をツルハで購入。
http://www.mensbigen.jp/lineup_one.html
数回に分けて使えて経済的です。茶髪願望はないので、お色は自然に黒っぽかったアッシュブラウンを選択。


というわけでして、新年早々、染め初め。
生え際にワセリンを塗ったり手袋着脱タイミングが不明瞭だったり悪戦苦闘しながらも、概ね首尾よく完了いたしました。ありがとうございます、ありがとうございます。


なんと申しますか「確かに染まっている」のだが「変身感が全くない」というのは不思議な感覚です。そもそも髪を染めた経験がほぼ皆無ではあるものの、これってきっと茶髪にするとかとは違うでしょう。「今の私→新しい私」ではなく「不本意な私→本来の私」というベクトルなのでしょう。「ほんとの私、デビュー!」的な。違いますか。全体的に真っ白な頭の方ならこれまた異なるのでしょうが。こんど父親に聞いてみよう。


「あー『白髪染め』しちゃった。」と、妙に静かに感慨深し。


職場の誰にも気づかれない変化を遂げた2011年の幕開けでございます。