コンカリーニョプロデュース公演『歯並びのきれいな女の子』

篤志@飛ぶ劇場(北九州)演出と知って、行こう行こうとは思いながらもチケットを買わずにいたんだけれど、運よく休めたのとTwitter上でやたら評判がよかったので、わくわくしながら琴似へ向かった。昼公演。
脚本はイトウワカナ。彼女のつくった芝居を観るのは初めてだったが、すごくよい脚本で驚いた。いままで観てなかったことを後悔したけど、後悔してもはじまらないので、これからもいい作品をたくさんつくってほしい。ファンになったのでこれからも追っかけてみよう。
泊演出作品は初観。どのへんが彼の演出に帰するものかはわからなかったけれど、俳優はみないきいきとそこに動いているように見えた。一幕物で2時間、緩急つけながらいっさいダレず、ぐぐぐぐぐっともっていく感じ。飛ぶ劇場も観てみたい。
俳優はみなすごくナチュラルで、老いも若きもみんなよかった。俳優自身の力かもしれないし演出かもしれないし脚本かもしれないし、オーディション選出だからなのかもしれない。わからない、けど、すごく噛み合っているように見えた。
観客席は、まあまあの埋まり。こういう芝居が、札幌でもっともっと観られるようになったらいいなあ。俺にいまできることは、自分も劇場へ足を運びつつ、吹聴するぐらいだけれど。芝居を特別視することはもうやめにしようと思っているけれど、特別じゃないことぐらいにはなってくれないと。
いやー、でも、ほんと、いい本だったと思う。やっぱ本だよなー。みんながみんな、同じように「いい話だ」と思える話(理論値だけど)はきっとつまらなくて、でもみんながあれこれ「あいつが悪い」「こいつが悪い」とやんややんや言いながら、でも総じて「面白かった」と言えるのが、いい本なんだろうなあ。いい本だった。いい芝居だった。