マーク・ストランド『犬の人生』

ブックオフで100円。「村上春樹訳」というだけで、軽い気持ちで購入した短編集。
元来、詩人として活躍しているらしい著者による小説。終始ふわふわと、靄のかかったような世界観。はじめ、言葉を一つひとつ追い、意味を理解しながら読み進めてゆこうとしたのだけれど、かったるくてやめてしまった。そこでゴミ箱行き、でもよかったが、ぐっとこらえて(こらえてまでして読まなきゃいけない本でもなかったのだが)読み方を変え、とにかくさらさらと前に進むように読んでみたら、これがなかなかよかった。〆に村上春樹による訳者あとがきを読んで、妙に納得。
今さらながら、本によって読み方を変えよう、と思った。いまいち、まだ、感じながら読むというか、そのへんの態度がつかめていないのだけれど、この本の後半は、わりとよくやれていたような気がする。さらさらと読み進めつつ、「いいな」と思ったポイントがあれば、折るか付箋を。

犬の人生 (中公文庫)

犬の人生 (中公文庫)