谷川俊太郎『二十億光年の孤独』

新婚旅行の帰り、成田のツタヤで買って読んでなかった「PLAYBOY」を何の気なしにぱらぱらめくったら谷川俊太郎のインタビューが載ってて、そういや詩集を読んだことなかったなと思って購入、ざくっと通読。二十歳のデビュー作。
谷川俊太郎に限らず、詩を読むのは嫌いじゃないけれど、いまいち得意ではない。意味ではなくて、言葉の塊をごろごろと読み流す(詩を解釈しようというのは面倒すぎてとっくにあきらめた)。それはそれでいいんだろうと思いつつ、たまにぐっとくるフレーズがあったときに「おっ」と思いながらも、意味を置き去りにしたままに読み進んでいると「これでいいんかな」と疑念がよぎったりする。答えなんかないし、考えすぎなのかもしれないけど、楽しくもなければ特になんにも残らないのって、どうなんだろうね。意味と関連づいてないから記憶にも残らないし。後々、何かの折に思い出すものなんだろうかねえ。うーん、わからん。
それと、谷川俊太郎を一躍新進詩人として有名にした(らしい)この詩集の詩を「すっげえ」と思えないっちゅうのは、詩を読む不慣れさか、センスの欠如か、時代か、すべてか、それともそういうもんなのか。うーん、これもわからん。そもそも詩人や、文芸批評家や、ふだん詩を読む人たちは、何をもってよしあしをジャッジしているのだろうか。ジャッジなんかしていないのだろうか。
なんかいろいろわからんけれど、ときどき詩も読んでみることにしよう。
まあ、でも、さらさらっと読みやすくはあった。単語が比較的やさしいからかな。詩以外の読み物が面白かった。英訳がついてるのはうれしいけど、たぶん読まない。
ぐっときたフレーズは(覚えているのは)、たぶん有名なこれ。

万有引力とは
ひき合う孤独の力である

二十億光年の孤独 (集英社文庫)

二十億光年の孤独 (集英社文庫)