リチャード・ブローティガン『芝生の復讐』

このメルマガを読んでブローティガン藤本和子という名前を知り、気になり記憶にとどまり、その後古本屋でサクっと発見し、105円で購入。
面白い。かっこいい。飛躍しててよくわかんなかったり、何回も同じところ読みつ戻りつで進まなかったりすることもあったけど、短編集ってことで飽きずに楽しく読めた(時間はかかったけど)。1〜3ページで1話×62。こんなような短編集読むのって星新一を読んだぶり。久しぶりだ。
村上春樹がその小説を書く際の文体の参考にしたというこのブローティガン×藤本文体。新しい日本文学の文体のルーツの一つに翻訳の文体があるというのが面白い。そして今読んでもかっこいい。いやー、出会えてよかった。他も読んでみたい。内容は、全体に暗めでメランコリックで、でもときどきグッとくる爽やかさがあった。昨日飲んだ電気ブランみたいだ。
立ち読みするならP70の「スカルラッティが仇となり」。本書中最短。痺れた。あとこの文庫、表紙もかっこよくて好きだ。本を読むときはほぼ必ずカバーを外すのだけれど、今回は外さずにカバーごとボロボロにしてみた。

芝生の復讐 (新潮文庫)

芝生の復讐 (新潮文庫)