ポメラ購入に反対する妻を説得する方法

ポメラ発売から最初の土日。購入を検討していた方々は、昨日今日でだいたい入手されたのではないでしょうか。私も水曜の夜に購入し、この土日は家から一歩も出ずにポメラをポチポチ打って「いやー、買ってよかった」と何度も嘆息し妻にうざがられています。
鈴木個人的には、たくさんの人たちがポメラを購入し、そのよさや改善要望点などを吹聴することで、このポメラがよりよいものへと進化し(次世代機なりファームウェアアップデートなり)、生産が続き、ひいてはこういった単機能にとんがった機器のよさが評価され、ゴテゴテとした多機能のバッコする日本の家電界に風穴があいたらいいじゃない、と思っています。
ということで、妻の反対でポメラを購入できていない方々のために、私の場合の説得方法をいくつか書いてみます。

「わかってもらえない」という前提から出発する。

いきなり身も蓋もないですが。このポメラ、その良さは「一発でわかってもらえる」か「絶対にわからない」のどちらかです(少なくとも、実際に使用する前の段階では)。なので、現時点でわかってもらえてないのであれば、どんなにメリットやよさを理屈で語ろうとしても無駄です。あきらめましょう。

機能を語らない。

「わかってもらえない」のは、つまるところポメラの「単機能であることのすばらしさ」です。なので「ポメラには何ができるか」をいくら熱心に語っても無駄です。「テキストが打てる!以上!」と高らかに宣言しても「それだけ?」「パソコン持ってるじゃん」と言われるのがオチです。しかもポメラ、最終的にはパソコンを必要とする機器なので、そこまで話が及んでしまうとかなり不利になってしまいます。そのへんの議論にハマる一歩手前で寸止めした上で「やー。いーなー。やー。ほしーなー。」とつぶやきつづけ、すっかりポメラに恋しちゃってる状態を適宜見せつけましょう。理屈じゃないんです。惚れてしまってるんです。と。

値段は最初、定価で言う。

そこへもってきてポメラの価格は微妙です。やすやすと納得できるような値段ではないです(この点が特に問題にならない収入のある家庭では、すでに購入が可能でしょう)。ご存じのようにポメラの実売価格は現在20,000円前後で推移しており、メーカー希望小売価格よりは安いです。ですが、それでもなお微妙な価格ですので、最初から「二万くらい」と言っても効果はないです。いずれにしても「高い!やめなさい!」と言われてしまうのですから、まずは「27,000円」または「三万くらい」って言っちゃいましょう。そして後から「調べてみたら二万切ってるらしい」と言いましょう。

いきなり実機の感想を言わない。

値段もそうですが、段階的に語ることが肝要です。仮に実機を既にさわっているのだとしても、それをおくびにもださずまずは「公式サイトを見たら」「ニュースを見たら」「ブログを見たら」を重ねてください。そこで反論されるでしょうから「まあ、実際に触ってみないとねー」でその反論を中断しましょう。しかる後、「実機さわってきたんだけどさ、思ってた以上によかったよ」と語りましょう。

語るポイントは「頑丈さ」。

では、実機の何を語るか。機能は語ってはいけません。ポイントは「頑丈さ」です。開発者インタビューによれば実際のところキングジムはこのへんしっかりやってるみたい(価格がこのようになったのも、それが大きいらしい)ですし。「頑丈である」というメリットは普遍的なものでなかなか否定されにくいものです。「その頑丈さ、質実剛健さに惚れた」「確かに安くはないが、さすがそのぶん、長く使えそうだ」という点を語りましょう。

パンフレットを妻の枕の下に入れる。

実機を店頭でさわったら、パンフレットを一部もらってきましょう。もちろん、スペック等、とっくにネットで調べ終わっている事柄を見るためではありません。妻へのプレゼンツールとしてです。そのまま見せながら・・・でもよいですが、妻の枕の下に仕込むのもいいでしょう。寝る前にわざと見つかるくらいにちょっと端っこが見えてるくらいがいいと思います。気づかずに紙の角が顔に刺さったりしないよう細心の注意を払ってください。

好きな色を聞く。

パンフレットを見ながら、どの色が好きか聞いてみましょう。もしあなたにパネル色への特別なこだわりがなければ、妻の好みに同意して、その色を購入しましょう。オレンジは売り切れてる店が多いらしいので要注意。

できれば、一緒に買いに行く。

もし可能なら、一緒に店頭へ行きましょう。「本体のコンパクトさ」と「キーボードの大きさ」は、まさに百聞は一見にしかず。「悪くないじゃん」という説得力、せっかくだからポメラ自身にプレゼンしてもらいましょう。

その後も適切なおつきあいを。

めでたく購入した後も注意が必要です。あまりにポメラばかりに対峙して妻との時間を蔑ろにすると「買わせなきゃよかった」となりますし、かといってあまり使わないと「無駄な買い物だった」と断じられ、これ以降の購買活動(たとえばポメラの次世代機とか)に支障をきたします。ポメラとはつかずはなれずのお付き合いを。これは、私自身も今後気をつけていきたいと思います。


以上、少しでもみなさまのお役に立てば幸いです。どうかポメラがたくさん売れますように!ポメラの進化が、少なくとも生産が続きますように!
ポメラで書きました)